
Interview- インタビュー
市議会議員 山田たろうが語る!「思い描く未来の山形」
山形市は、伝統と革新が交差する街として、今まさに大きな変革の時を迎えています。
山形市役所の新庁舎建設をはじめ、中心市街地の再開発、広域観光連携の強化、そしてデジタル技術を活用した街づくりなど、次々と新しい取り組みが進む中、その最前線で市民の声を市政に届け、未来を拓くべく奔走しているのが、若手市議会議員の山田たろう氏です。
今回は、DMO(Destination Marketing/Management Organization)の観点から、山田氏が思い描く山形の未来像、そして観光と地域経済を力強く結びつけるための具体的なビジョンについて、深く掘り下げてお話を伺いました。
彼の言葉からは、山形市への深い愛情と、市民一人ひとりの生活を豊かにしたいという強い決意がひしひしと伝わってきます。
Q&A形式で深掘り!山田議員が語る山形の未来

Q1: 山形市の観光における現状の課題は何だとお考えですか?
山田氏: 「山形は、さくらんぼや米沢牛といった素晴らしい特産品、蔵王の樹氷や銀山温泉といった豊かな観光資源に恵まれています。
しかし、それらが個々に独立した存在として認識されており、一つの強力なブランドイメージとして結びついていないのが現状です。
例えば、多くの観光客は『さくらんぼ狩り』を目的に山形を訪れますが、それだけで日帰りの旅になってしまうことが多い。
もったいないですよね。私たちは、この素晴らしい『点』を、魅力的な『線』で結び、観光客がより長く滞在したくなるようなストーリーを提供できていません。
これが、地域経済全体への波及効果を阻害している最大の課題だと考えています。」

Q2: その課題を解決するために、具体的にどのような戦略を考えていますか?
山田氏: 「私たちは、『山形ブランド』の再構築と、『スマートDMO』の実現という二つの柱でこの課題に挑みます。
まず『山形ブランド』の再構築では、山形市の多様な魅力を一つにまとめるコンセプトを確立します。
例えば、『食と温泉、そしてアート』をテーマにした周遊ルートを確立するのはどうでしょうか。
山形市内で蕎麦を堪能し、芸工大の学生が手掛けたアート作品に触れ、そのままかみのやま温泉で疲れを癒す。
このような一連の体験をシームレスに提供することで、観光客の滞在時間を延ばし、消費を促します。
次に『スマートDMO』では、データ活用を徹底します。
これまでの観光施策は経験や勘に頼ることが少なくありませんでしたが、SNSや位置情報データを分析し、『どの世代の観光客が、山形市のどのエリアに、最も長く滞在しているか』を正確に把握することで、ターゲットを絞り込んだ効果的なプロモーションが可能になります。
インバウンド(訪日外国人観光客)のニーズにも迅速に対応できるようになります。」

Q3: 観光客だけでなく、市民にとってもメリットはありますか?
山田氏: 「もちろんです。私が目指すのは、『観光客が訪れることで、市民の暮らしがより豊かになる』という、持続可能な観光モデルです。
観光客が増えることで、街が賑わい、新しいお店が生まれ、雇用が創出される。
これは市民生活の活性化に直結します。
その一方で、市民の生活環境が悪化しないよう、観光と市民生活のバランスを保つための施策も重要です。
そのために、観光客と市民が自然に交流できるような『地域体験型コンテンツ』を充実させていきたいと考えています。
例えば、農家さんの畑でさくらんぼの収穫を体験したり、蕎麦打ちを教わったり。そうした体験を通じて、観光客は山形の文化や人々の温かさに触れることができ、市民は自分たちの営みが観光資源になるという喜びを感じることができます。
これは、市民一人ひとりの地域への愛着をさらに深めることにも繋がります。」

Q4: 山形市への移住・定住を考えている人に向けて、メッセージをお願いします。
山田氏: 「山形市は、豊かな自然と都市機能がほどよく調和した、非常に暮らしやすい街です。
春には桜が咲き誇り、夏には雄大な山々、秋には紅葉、冬には美しい雪景色が楽しめます。
また、子育て支援にも力を入れており、安心して子育てができる環境が整っています。
さらに、私たち市議会は、データ活用による産業振興や、新しい働き方を支援する取り組みも進めています。
伝統を守りながらも、新しい価値観を受け入れる柔軟な土壌が山形市にはあります。
ぜひ一度、山形市に足を運んで、この街の魅力を肌で感じてみてください。
皆さんと共に、未来の山形を創り上げていきたいと考えています。」
インタビュアー後記
山田議員へのインタビューを終えて、山形市の未来が単なる観光客誘致に留まらず、市民一人ひとりの生活に深く根差したものであることを強く感じました。データ活用やスマートDMOといった先進的な取り組みも、すべては「市民の幸せ」という揺るぎない軸に基づいている。その情熱と誠実な姿勢に、私も胸を打たれました。
私たちが運営するこのDMOサイトも、山田議員が語る「山形の物語」を伝えるための一つのツールです。これからも、山形の奥深い魅力を、訪れる皆様にお届けできるよう、様々な視点から情報を発信してまいります。
次回は、山形の伝統文化を守り伝える職人さんや、新しいビジネスに挑戦する若者たちにスポットを当ててみたいと思います。どうぞご期待ください。